#434 カウンセリング:何もしない、何も言わない=放任・放置ではありません。


放任・放置の「何もしない」のと
カウンセリングでの「何もしない」は同じではありません。

何もしない
何も言わないことは
冷たいようで相手をしっかり見ているからこそできることだからです。

今日は先日ふと脳内で言葉がワラワラ出てきたボヤキから…↓


カウンセラーのボヤキです。

それを
優しさと受け取るか
余計なお世話と受け取るかは
心の傷の回復具合によるんだよなぁ〜

相手をよく見ていないと
やりがち💦

良かれと思っても
本当はまだ
その受け皿が脆いこともあるのよ

信頼している相手かどうかも
関係ある

監視の目をずっと感じてきた人に
まだその傷も癒えていない時期に
色々言うと
その人の力を削ぐこともある

何もしない
何も言わないことは
冷たいようで
相手をしっかり見ているからこそできることだったりもする

何もしない=放置・放任ではありません。

上の言葉が浮かんだのはある方のSNSを見て芋ずる式に色々思い出して…
こういうのを再刺激っていうんですよね。

青森に住んでいた頃
関東の心理職の人が講演に来たことがりました。

広報で見つけたので参加したのですが、がっかりして帰宅しました。

まだあの頃はカウンセラーではなく
子供達も小学低学年で子育てに忙しくしていた時期。

けれど中国地方に住んでいた頃の恩師に「ユング派心理学者の河合隼雄」さんの本をすすめられて
私は数冊ですが読んでおりました。
私でも分かりやすくて読みやすい本でした。

青森に関東から講演に来られていたその心理職の方は講演の半ばでいきなり

「河合隼雄は何もしない。」

と言われたんです。

その話の前後とどう繋がるのか???
びっくりしました。

でもね、私が読んだ河合先生の本の中に印象に残っている部分がいくつもあります。

学生から本気で「殴ってやろうか!」と言われても、河合先生は命がけでそれに応じる。



こんな話もありました。

ある大学生だったと思います。

カウンセリングに来られたのですが何も話さない。
何も話さないまま二時間が過ぎてカウンセリングの時間が終わって帰る時
次の予約をされて帰りました。

二回目も同じように黙ったままで二時間が過ぎて又次の予約をされて帰られました。

三回目、ようやく話されました。
「先生ぼく、しんどいんです。」
先生も応じます。
「うん、しんどいね!」

確か私の記憶なので違うかもですが、こんなやり取りだったと思います。

カウンセリングで何もしないとは、放任でも放置でもないのです。

河合先生はその学生さんを何も話さなくても見ておられたと思います。
話さないからって新聞やテレビを見ていたわけではありません。

学生さんが言葉に出来るまで待つ。
あれこれ言わないで待つ。
これはなかなか日常では難しいことです。

そして相手をしっかり見ているからこそできることだと思います。
逆を言えば
見ていなかったらできないのよ。

何も言わず、ただ温かい注目を与え続ける。

それだけで良い。


本日の音声配信 stand,fm

カウンセリングにクライエントさんが来られる時の目的は
それぞれだけど
カウンセラーは常にクライエントさんの「今」に注目し
心と思考の一致を大事にしております。

参考になれば幸いです。


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