#438 カウンセリング:自由と野放しの違い。


子供時代の育みが大人になってからの人間関係で様々に影響が出てくる。
その一つが自由と責任。これは自立とも連動します。
そして自由と野放しは違いますから、ここも抑えておきたいところかなと…


これは自由か野放しか?

「自由」
これ今まで欲しい欲しいと思っていたけれど
なんの前触れもなく

「はい、どうぞ!」

って渡されても、どうすることもできないことがあります。

そういう場合は渡した側があまりにも「無責任」だと私は思います。


もう大昔の話ですが…
ある国で肌の色で差別をされ酷い扱いをされていた時代があります。

ある時、政治が動いて差別を無くし彼らに自由が与えられました。

そこで大喜びをした人もいましたが
実際、戸惑いと不安を感じ
どう生きていけばよいのか分からなくなった人も居ました。

「自由」

今まで手に出来ないまま大人になってしまった人には
怖く感じる人も居るんですね。

これまでは誰かの指示通りに動いていれば良かったし
それで生きていけた。
自分の居場所がそこに在った。(その居場所がええのかどうかは分からんけど💦)

けれど
もうあなたは此処で拘束され続けなくて済む。
自由に好きなところで仕事して生きていってもいい。

そう言われても何から始めたらいいのかさえ分からなかったりしてね。

だから明確に何をしたい、どう生きたい、そういうものがある人はともかく
今までそれさえ自分に聴いてあげる時間もなく

・指示通りに動くこと
・忠実であること

これだけを守ってきた人にとっては
とても厳しいものです。

だから段階が必要。


この内容を先日SNSで投稿したんですが…

何かおかしい。

って思ったんですよね。

で…

これは自由ではないぞ…と。

こういうのを「野放し」っていうんです。

非常に無責任ですよね。

↓Facebook投稿2025/9/26

お前みたいなやつは家から出ていけ!これ親としては無責任ですよ?

あ、私の親が私に言ったわけではなく
昭和世代のテレビっ子だった私はテレビドラマの世界で耳にした記憶があります。

カウンセリングの学びの時期に講師から

「海外では子供が悪いことをしたら家から出さない。
けれど日本では『出ていけ!』という親が居る。」

と聞いたのを思い出したんです。

出ていけ!
って言葉は子供を野放しにして親としての責任を放棄した状態です。
そして
出ていけ!
と言われた子供はまだ社会的にも自分の人生に責任が持てない年齢です。

それとは違って
「自由」とは同時に「責任」が伴います。

この責任が取れない、自信がない。まだ育っていない。
その育みを受けていない。
その状態の人だと分かっていて「出ていけ!」は無いでしょう?

私が子供達によく使ったのが
服選びでした。

私自身が生い立ちの中で親の着せ替え人形状態だったせいもあって
(今の私は、かなり年月も過ぎたので、親は親で異常だったとはいえ
そういう表現しかできなかったんだなと解釈していますけれど…)
自分の子供達には年を重ねるにつれ人生の分岐点で決断する内容が段々大きくなってくる。
そこには自分の人生に責任が伴う。
だから自分で選択して決断するプロセスを踏んでほしくてまずは直ぐできそうな

「今日着る服はどの組み合わせにする?何を着ていきたい?」

という所から自分でチョイスすることを積ませたように思います。

例えば15歳になると学校では将来何になりたいか考える時間があるらしいのですが…

「あなたはもう中学生なのだからこれからは自分のことは自分で考えて決めなさい。」

人生のこんな大きなことをいきなり自分で考えってねぇ~…
これは残酷だなと思うしね。


自由にさせるということは責任がセットですから…

自分で考えて決めるということはその年齢の子供にとって
とっても大きな決断だったりします。

最終的には親が何かあった時はサポートをする。

という大きな受け皿は用意してあげた上での後押しであると良いなと思います。

そうでないとチャレンジできないし、たとえ失敗しても
次動き出すまでの安住の場所が用意されていて、そこでしっかり休めたら
子供は勝手に動き出せるのではないかと思います。

誰もが疲れたら休憩が必要なように
失敗した時は体力も知力も疲労していますから
しっかり休んだらまた回復して動けますよ。

親が出来ることなんてそれくらいしかないけれど
それがとっても大事なんだと思います。


そしてこの育みが積まれていることで自立へと繋がり
人間関係で極端な関係性を避けることもできると思うんです。

これが将来へと繋がる大切なプロセスですね。

本日の音声配信 stand,fm

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それぞれだけど
カウンセラーは常にクライエントさんの「今」に注目し
心と思考の一致を大事にしております。

参考になれば幸いです。


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