カウンセリングは変わることが目的ではありません。
――「急がなくてもいい」場所について
カウンセリングの扉をたたく時
恐らく多くの方が
今より良くなりたい
今の状況から何とか抜け出したい
今の自分が嫌だ
そんな思いを抱えて来られるのではないでしょうか。
人によって理由はさまざまですが
根底には
「とにかく今のままじゃダメなんだ」
という切実な感覚があるように思います。
カウンセリングに来る時、あなたはどんな期待を抱いていますか?
家族を何とかしてほしい。
パートナーをどうにかしてほしい。
先生(カウンセラー)から何か言ってもらえたら
自分が悪いってことが分かるんじゃないだろうか?
(気付いてくれるのではないだろうか?)
そんな期待を持って
家族カウンセリングや夫婦カウンセリングに来られる方も
おられるかもしれませんね。
また、友人からの紹介で来られる方の場合
その紹介してくれた人が以前より生きやすくなっている姿を見て
「私も、あの子みたいに
カウンセリングを受けたら変われるかな?」
そんな期待を抱いて来られる方も
おられると思います。
そして実際に、私はよくこんな質問を受けます。
・カウンセリングを受けることで変われますか?
・どんなふうによくなるのですか?
・相手との関係性は改善されるのですか?
けれど、こうした本質的な質問をしたくても
怖くてできない人も居てると思います。
では、カウンセリングとは何をするところなのか?
カウンセリングは
受けたことがない人にとっては
少し敷居が高い場所に感じられるかもしれません。
そして実は
この「受けたことがない」という点が
説明を難しくしているところでもあります。
例えば
いちごを食べたことがない人に
「どんな味?」と説明するのが難しいように。
他の食べ物で例えれば
少し寄せることができるかもしれませんが
味覚は人それぞれですよね。
やはりここは
体感してもらうほかない部分があります。
体感はできなくても、構造は説明できます。
けれど、構造であれば説明できることもあります。
イチゴであれば食べたことが無い人に説明する時
赤くて、三角の形で、大きさは大体…
実際に絵に描いてみたりして。
カウンセリングも同じで
・流れやプロセス
・トラウマというものについて
・信頼関係がなければ無理に進めることはできないこと
・一人にはせず、伴走しながら進めていくこと
・クライエントさんのペースを最優先にすること
こういった説明はできます。
ただし
あなたがカウンセリングを受けることで
人生がどんなふうに好転するのか。
その具体的な結果をお約束することはできません。
カウンセリングは「しなくてもいい感覚」を育てる場
その代わり…と言っては変かもしれませんが、
これはお伝えできます。
カウンセリングは
ただ話を聞いてもらって終わる場所ではありません。
これまで生きてきた中で
・辛いと感じていること
・苦しいと感じていること
・繰り返してきた生きづらさ
例えば
・関係性を保つために我慢する
・誰かの身代わりになる(犠牲になる)
・他者の感情の責任を取り続ける
そういったことを
カウンセリングという場ではしなくてもいい。
その感覚を少しずつ育てていく場です。
まずは
自分自身を少し距離を置いて眺めるところから。
カウンセラーと一緒に
「自分を知る」というところから無理せず
あなたのペースを最優先にしながら進めていく場です。
変化は目標ではなく、あとから気づくもの
結果的に、カウンセリングを重ねることで
いつの間にか
以前は気になっていたことが気にならなくなっていた。
そんなふうに
「変化している」
と感じることは起きるかもしれません。
けれど
変化を目的としているわけではありません。
それに
「私はカウンセリングを受けることで
今より変化して良くならなければならない。」
そう思いながら通うのって
正直しんどくないですか?
だからね、
今のままのあなたで良いのです。
まずはお試しで、自分に合うかどうかを確かめてみる
もちろん
決して安くはない対価を支払うのですから、
「良くならないことに(良くなるかどうかも分からないことに)
お金を使うのはどうなの?」
そう思われる方もおられると思います。
だからこそ
最初から「通う」と決めるのではなく
まずはお試しでチャレンジしてみる。
数回重ねてみてカウンセリングというものが少し見えてきた時に
「このカウンセリングなら自分に投資する価値がある。」
そう感じられたら
無理のないペースで継続していけばいい。
私はそう思っています。
急がなくてもいい、そのことを私自身も確かめながら
とは言いながら…
私自身も目の前の人が早く楽になれたらいいな…
と思ってしまうことがあります。
けれど同時に
人が安心を取り戻すには
その人の時間(ペース)があることも……知っています。
急がなくてもいい。
そのことをクライエントさんと一緒に、私自身も何度も確かめながら
カウンセリングを続けています。
今、
カウンセリングを受けるかどうか悩んでいるあなたに
この言葉が届けば幸いです。
本日の音声配信 stand,fm
カウンセリングにクライエントさんが来られる時の目的は
それぞれだけど
カウンセラーは常にクライエントさんの「今」に注目し
心と思考の一致を大事にしております。
参考になれば幸いです。


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