#421 発達障害・夫婦の会話:話を歪めたり捉え方がズレているから会話が嫌になる。


今回のブログは、夫婦やカップルのコミュニケーションについて
発達障害当事者である私の視点も交えて一般的な視点で書いてみました。

特定の個人や相談内容を指したものではありません。
要約すると…
・相手の話の真意を受け取ることの大切さ
・ 説明が長い場合のコミュニケーションには工夫が大事
・過去の経験からくるズレや誤解に気づくことの大切さ
・自助努力支援としてのカウンセリングの役割

このブログを読まれる方が、安心して自分のペースで学び
気づきを得られることを目的としております。

私のパートナーは発達障害だと思う…

「私の話が聞けないのは相手が発達障害だからだと思うんです。」

それはどうかなぁ〜
こちら側にも気が付けていない問題があるかも知れない。
逆にこちらが常に相手の話の真意を理解して聞けておらず
相手にズレた内容の言葉を返している…かも知れない。

もしそうなら、それは自分の内側にある傷が反応して
相手の話の真意を理解できず、歪めて受け取ってしまっているのかも知れない。

もしかしたら
それさえ自分では気が付けていないかもしれません。
それに気づけないまま繰り返してしまうと、すれ違いが起きていきます。

それでも、ちゃんと聞けるようになります。
(相手の話の真意を理解して聞けていなければ、人の話が聞けているとは言えないからね。)
自分の内側の傷を癒していくことで、会話の受け取り方が少しずつ変わっていきますからね。


ここ近年、流行りのように大人の発達障害がクローズアップされるようになって
多くの人に知れ渡るようになったのはええことだと思いますが…

過去にも繰り返しSNSなどでお伝えしているように診断は精神科の先生しかできません。
診断テストを行なってくれるのは臨床心理士の先生です。
(だけどね
テストをしてくれる心理士さんとの相性だって実はそこにあると私は思っています。)

私のブログを読んで安易に
「あの人は発達障害だと思う。」
と身近な人に対して口にするのは注意が必要です。

発達障害にも多様な特性があり、一括りにはできないからです。

「私の話を聞いてくれないのは相手が発達障害だから」

…その前に、もしかしたら自分の伝え方や受け止め方にも、
少し工夫が必要かもしれません。

説明が長いと話を聞けないのは

発達でなくとも長い説明をされると
聞いている側は

何が言いたいのかわからない。

と感じて聞き続けるのが困難になる。

いえいえ、聞けない理由はそれだけではなくて

説明が長いし、何かこちらが質問を投げた時にズレた答えが返ってきて会話が成立しない。

…と相手が常に感じて、それがストレスとなり話が聞けなくなっている可能性もあるからです。

そしてもう一つ。
自分が相手に伝える時、説明が長くなるのは、もしかすると
「これまで理解してもらえなかった経験」が積み重なっているから。

かもしれません。

だからこそ、まずは自分の中の隠れて見えなくなっている心の傷(不安や痛み)を
見つめてあげることが大切です。

そうして心の整理ができてくると、会話がスムーズに変わっていく。

だから相手にだけ問題がある。
…ではなく
お互い様ということもあるんですね。

片方だけに問題があるとは限らないからね。


「話を聞いてくれない」という前に相手の話の「真意」を受け取ってから言葉を返しているか?

私の発達についてのブログを読んで
私の診断結果から

発達の人は誰でも物を伝える時
端的に伝えないと理解できない。

と思い込む方がおられるようです。

そして勝手に身近な人を

発達障害者だ。

と診断する。

いやいや💦
診断する権利もないのですけど💦

そもそも
発達だろうが
発達でなかろうが
物を伝える時は
前置きが長すぎると(説明)
聞いてる側は何を伝えたいのか分からなくなってイラつくのよ🤣

だから最初に何が言いたいのかを示してから
なぜならば…
と加えた方が聞きやすかったりする。

説明する側が端的に伝えられなくて長くなるのはね
理解してもらえなかった経験が
もしかしたら沢山あってのことかも知れません。

そんな風に私は想像する。
自分がそうだったからって言うのもあるだろうけど。


2025年7月1日Facebook記事↓


相手に「否定された。」「攻撃された。」と感じると…そこから先、聞けていないのは自分。

「説明する側が端的に伝えられなくて長くなるのはね
理解してもらえなかった経験が
もしかしたら沢山あってのことかも知れません。」

Facebook投稿記事後半にも書いたように
過去のどこかで繰り返し傷つけられてきた傷が
まだ生々しくあるのかも知れません。

だから、相手の反応や言葉の中に自分を否定するような言葉や態度を感じた時点で
相手の言葉が耳に入ってはいるんだけど理解して入ってきていない状態だったりすると…

・その理解して聞けていなかった部分は自分で都合よく書き換えが起きたり
・言われていたのに、聞いていない。…に書き換わったり
・相手が言った言葉を自分が言ったことにした方が都合が良かったりすると
「それは私が言ったのよ。」と書き換わったり…

自分の都合がいいように物語が勝手に作られて記憶されてしまう。
(人は物事を自分の都合よく見たいように見てしまうことがある。)

そうなると会話をしていても時間が経過すると
言った言わん。
言っていない、言うた。

で事実が変化するため相手は当然疲弊します。

また、そういう方はこちらがお約束を確約していなくても
勝手に確約されたものとされ
それが叶わなかったりすると他者の権威や権力を使ったりして
約束を破った!と攻撃をしてきます。

私の近しい人で「悲劇のヒロイン」をずっとやっている人がいました。
自分を可哀想な人にすることで周りから注目を集めようとする。
だけど、その人が作り上げた
「自分が可哀想な人という物語」が本当か嘘かは周りの人は直ぐに気が付きます。

私も気がついていましたが何度注意しても本人は嘘を作り上げていないと思っているので
治ることはありませんでした。

これ身内だとなかなか難しい。
パートナーはエネルギーを消耗するので一緒にいることができなくなってしまう方もおられます。

相手が私の話を聞いてくれない。分かってくれないと感じた時…

多分今始まったことではないと思いますし
ご本人も無自覚です。
周りは気がついていて今までに何度も教えてくれている人もいたかも知れません。
(かつての私のように…)

でも、ご自身が「自分は嘘を言っていない。」が前提なので
自分で気がつくことが困難です。

相手が私の話を聞いてくれない。
私のことを分かってくれない。

そう感じた時
多分、何度も繰り返される同じやり取りが過去に起きているはずです。
関係性が末期状態で今はもう相手が話をしてくれなくなったとしても
過去に繰り返されてきたやり取りがあるはずです。

そこに沢山ヒントが詰まっています。

私は悪くない。
どうしていつもこうなるの?


と思ったら…

まずその「私は悪くない。」というところから始めたらいい。
その前後に何があったか。
何の言葉に強く反応した自分がいて
そこからどんなふうに相手が話したのか
自分の中でどう記憶したのか?

事実は一旦横に置いて
あなたの真実から見ていけばいい。

事実と真実は別だからね。
そしてそれは誰もがですからね。

ケアを継続して受けることで今までとは違う景色が見えてくることがあります。
同じ言葉を相手から言われても
過去の自分なら別の受け取り方をしていたのに
今の自分は真逆の受け取り方ができるようになっている。

それによって夫婦の会話が変わってくる。
会話していてもしていなくてもその場の空気の軽さは変わらない。

ケアを受けることは自分も相手も楽になっていくことでもあると私は思っています。


※この内容は、日々のカウンセリングや私自身の経験を通して感じた「一般的な気づき」
をまとめたものです。
特定のご相談者さまを指したり、個別のケースを扱ったものではありません。

本日の音声配信 stand,fm

カウンセリングにクライエントさんが来られる時の目的は
それぞれだけど
カウンセラーは常にクライエントさんの「今」に注目し
心と思考の一致を大事にしております。

参考になれば幸いです。


本日もかなり脱線しながらの収録となりました。
必要な方に届きますように…

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