何が自分の身に起きたのか理解できていないからこそ焦らないこと。
「傷ついた直後は動けない。」
これは経験ある方もおられるのではないかと思います。
心の傷は、ショックが大きいほど痛みが強過ぎてフリーズした状態になる事があります。
頭では理解している。でも目は閉じているんです。
その状態の時に見ている側が相手の痛みを何とかしてあげたいと思うのはごく自然な事ですが
やってはいけない事があります。
人の身体はとても良くできているなと思います。
例えば物凄く大きな怪我をした時、腕を切断するとかね、そういう時
脳が痛すぎると判断したら痛みを感じるのをわざと遮断するそうです。
これ、心も同じだなと思う。
これは私自身の経験ですが大切な者を亡くした時
まず脳がショックすぎるので理解することを遮断します。
いえいえ💦本当は頭ではわかってますよ。
現実に今目の前で何が起きていて、動いていた者が動かなくなり
体温も下がって冷たくなっているわけですしね。
それでもショックすぎると目には見えていても心の目は閉じてしまう。
だけど、見えないようにしていても現実の世界では時計の針は止まらないから
残酷にも時間は過ぎていくわけです。
時間は過去には戻せないですからね…
何年かした時に気がついたのですけど、それでもね
時間は止まることなく過ぎるこの現実は🟰自分の中では自分だけが
時間が止まっていたように感じていたけれど
それでもその自分だけが止まっていたように感じていた時間も含めての
前に進んでいた時間だったのだなと思うのです。
つまり何が言いたいのかというと傷ついた心の回復には
その傷が深ければ深いほど時間はかかるかもしれないけれど
1秒たりとも全く前に進んでいないわけではない。
ということ。
だから
寝込んでも良い。
涙が枯れるまで泣き続けても良い。
怒り続けたって良い。
誰にも会いたくなければ誰かに会いたくなるまで誰にも会わなくて良い。
話したくなければ話さなくて良い。
何もせず何も出来ず、やる気も起こらずに過ごす日々があっても良いんですよ。
それでも実は進んでる。
周りの環境達が早く元のその人になってもらいたくて
その期待に応えなきゃと当事者も思ってしまい
中途半端にやり切らずに(泣く、怒る、何もできない日々や、寝続けるとかね。)
自分を抑え、無理やり動いたら長引くだけよ。(多分)
だから周りの環境達は
・その人がどうして欲しいのか
・どうしたいと思っているのか
を大切にし、待つことが1番のサポートだと思うんです。
本当にその人のことを思うなら
自分は相手のために何もしてやれないとか何も出来ないと感じる必要は全く無くて
むしろ何もしていないようでいて
ただ待つ
ということがその人にとって何よりのサポートなんだということを
知ってもらえたらなと思います。
本日の音声配信 stand,fm
私が息子を亡くした時
私の親は心配で手元に置きたかったそうです。
転勤先の岩手から実家の三重県に致し方なく一時的に帰省した時
頼みもしていないのに親の友人夫妻が「励ます会」をしてきました。
それを受け入れたデリカシーのない自分の親とその親の友人夫妻には
呆れたけれど、その辺りから私は益々自分の親と距離を置くようになります。
それまでに一ミリづつ積み重なった年月分の諸々を見ないようにしてきたことが
できなくなった瞬間でした。
そっっとしておいて欲しい時に
何もしてやれないもどかしさからの手出し口出しは
当事者にとって物凄い負荷がかかり、それは大きなストレスとなります。
そっとしておいてくれと頼んでいるのに
こちらの願いを聞き入れてもらえないことは
サポートでもなんでもなく
私の感情を無視し、ぞんざいに扱われ、尊重もされず
相手の境界線の無さからくるエゴを押し付けられているのに
そのエゴを受け入れられない私が悪いかのように感じさせられました。
これは、そっっとしておく事ができない側の問題です。
何もしないことは無力ではありません。
何もしない事がむしろ、その人ができる唯一のことだったりするのですから。
何もできない自分の無力さに焦りを感じ
その人が早くあの頃の自分に戻って欲しいと願い
何かできることはないかと思われたのなら
安心してください
あなたは何もできないのではない
その人に何もしないでただ傍にいて
その人にあたたかい注目を与え
時計の針が1秒1秒時を刻むごとに
前へ進む手助けをしている事ができているのですから
何も進んでいないようでいて
ちゃんと進んでいますから
だから
あなたの焦りは返って相手をしんどくさせますから
ただ、信じて待ってあげてくださいね
※注意
これは私の経験談です。
参考になれば幸いです。