煮えばなに間に合わなかった夜
先日お味噌汁を作ていたときのこと。
我が家では煮干しで出汁を取ってお味噌汁を作ります。
煮干しで出汁を取る時は強火で煮立たせてしまうと出汁が濁ってしまいます。
弱火でゆっくり出汁を取って作ったお味噌汁は、美味しいなぁ~と私は思うのです。
お味噌汁を作る時はもう一つ大事なこと。
(ご存知な方が多いと思いますけれど)
お味噌汁は煮えばな。という言葉がるように煮立たせないこと!
これは結婚前に母からよく聞かされていたこと。
しかしねぇ~これを最近よくやらかしてしまいます。
いえ、煮干しで出汁を取る時もですwww
ちょっと目を離したすきに、グツグツ煮立ってしまっている。
そんな時…
「あ”~~~~やらかしたぁ!!!」です。
折角美味しくできたと思ってたのに…沸騰する直前で火を止めようと思いながら
ついでにお味噌を越した調理器具を洗っていたら…
またやってしもうた…「ガッカリ」
そして
自分に対してちょっとした「怒り」とwww
最近、こういうことが増えました
若い頃なら当たり前に出来ていたことが思うようにできない。
何か途中で用事が挟まると
何をしようとしていたのか忘れてしまう。
うっかりする。
なんなら、すっかり忘れる(笑)
毎日なにかしらやらかしている。(笑)
以前なら
「なんで忘れてん!」
「なんでできへんかなぁ~~~」
「何しとんねん」
と自分にダメだししてたんですけどね。
けれど、それは恐らく今思えばですが
世間や社会一般で言う
「良き妻とは」「賢い主婦とは」みたいな「良妻賢母」のような像を
勝手に私が押し付けられている感覚でいたせいもあったかと思いますし
また
自分の母親もそうあろうとして自分で自分の首を絞めていた姿を
見てきたせいもあったかと思います。
肩の力を抜いてくれた土井先生の言葉
そんな私の肩の力を抜いてくれた言葉があります。
料理研究家の土井善治(どいよしはる)さんの言葉です。
テレビの中で土井先生はお料理をしながら
視聴者の方からいくつかの質問に答えておられました。
印象的だった質問と土井先生の回答が
(質問と土井先生の言葉そのままではありませんが)
「ハンバーグの形が崩れてしまいます。
形よく焼くにはどうしたらいいでしょうか?
コツがあれば教えてください」
この質問に対して土井先生は
以下のような内容を、お料理しながら話されました。
「形が崩れたハンバーグのままでええんです。
お母さんはいつも忙しい。
子どもの事や家族のこと。自分の仕事のこと。
色んなことを考えながら自分以外の大事な人たちの為に
美味しいご飯を作ろうと一生懸命なんですよ。
今、目の前のことだけやない、色んなこと考えながら
ご飯を一生懸命作っておられるんです。
形が崩れても良いんですよ。
それが、お母さんの味っていうもんです。」
そう言いながら土井先生のお味噌汁は沸騰していました。
(土井先生は、話ながら沸騰したお味噌汁を気にもせず
お椀に入れているシーンを見て
むっちゃホッとしたのを今でも覚えています。)
それを見た時、「ああ、えええんや。それで。」と心から思えた。
失敗しないことより、「失敗した」と思った自分に何と言うか
だから私は
その話を聞いてから思うようになりました。
失敗したあとに
(本当にそれは失敗なのかどうかは知らんけど、「失敗した」と思った)
そんな自分へどんな言葉を掛けるか。
それがとても大切なのではないかと。
年齢を重ねると、頭の中では同時進行で考え事が増えていきます。
家族のこと。
仕事のこと。
体調のこと。
これからのこと。
誰かを気遣うこと。
目の前のお味噌汁のことだけを見ていられる時間ばかりではありません。
だから時には煮えばなに間に合わず火を止め忘れることもある。
段取りよく動けなかったり順番を間違うこともある。
忘れることもある。
でも
「なんで忘れてん!」
「なんでできへんかなぁ~~~」
「何しとんねん」
ではなく
「あ~またやってしもうた💦」
「まぁ~ええか!」
と言える方が案外暮らしは軽やかになるのではないやろうか。
少しくらいの失敗なら笑っときましょ!
土井先生の言葉は料理の話を超えて
生活そのものへの眼差し
なのだと思います。
形が崩れても。
少し煮えすぎても。
段取りが完璧じゃなくても
誰かのことを思いながら、
今日という一日を回している。
それだけで充分なのだと。
最近の私は
お味噌汁を煮立たせてしまった時も、
「まぁええか、この程度、大したことやない。死にゃせんわ(笑)」
と思えるようになっています。
完璧な人なんかいませんよ。
そう見える人が居たとしても
きっと、それぞれに見えていない所で
失敗したり、
忘れたり、
やらかしたりしながら
暮らしている。
だから今日も、
少しくらいの失敗なら、
笑っときましょ!
執筆:家族関係の心理カウンセラー 藤田侑杏恵
stand.fm配信 #466
このような思いで、日々カウンセリングを行っています。
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